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第47話 ウソとホントのパ・ド・ドゥ

last update Last Updated: 2025-11-10 06:07:34

「ですが……なにかの偶然という可能性はありませんか。たまたま本が落ちて、誰かが並び替えたとか。そう、それこそイタズラ、とか……」

「信じたくないのはよくわかる。だが、ありえん。この状況下で、そんなイタズラをする馬鹿がどこにいる。私が、襲撃の報を聞いて、席を外した、ほんの僅かな間だぞ」

「そう、ですね。……確かにタイミング的に、イタズラはありえない。しかし、だとすると……」

 ローラントの顔が、絶望に染まる。

 そうだ。即席の思い付きでは、ありえない。私の本棚に、どんな本があるかを把握してなければ、こんな真似は早々できんのだ。

 故に、より恐ろしさが際立つ。

「ですが、殿下。もしこれが、黒幕からのメッセージだとしたら、あまりに不可解です。なぜ、自分たちの標的を、わざわざ教えるような真似を?」

「……わからん。だからこそ、不気味なのだ」

 とんだ挑戦状だ。資料を焼いたうえで、この私に向かって、堂々とベアトリーチェ嬢を狙っていると、アピールしてくるとは。

 もはや、「いつでも、貴様の身の回りの誰かを手に掛けられるぞ」と脅迫されているに等しい。頭に浮かぶ……大切な人々。

「クク、ククク……。面白い」

 不意に、乾いた笑いが、私の口から漏れた。

 ああ、怖くてたまらない。怖いさ、たまらないとも!

 だからこそ、“僕”はシュタウフェン王家の次期後継者として、強く、振る舞わねばならなかった。

「受けて立つぞ、正体不明の黒幕よ。このバージル・ファン・シュタウフェンが、この程度の揺さぶりで臆するとでも、思っているのならば――」

 “僕”は自らを奮い立たせるように、そう宣言した。

 それこそが、皆が、この国の未来を担う者に、求める姿なのだから。

「必ず、後悔させてやるっ!」

 臆病者には、誰も付いてこない。だから、“

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